
食事をしていたら「ガリッ」と音がして歯が欠けた。
鏡を見たら、前歯の一部が欠けている。
歯の角が少し欠けたけれど、痛みはない。
このようなとき、「少し欠けただけだから、そのままでも大丈夫かな?」と迷う方もいるのではないでしょうか。
歯が欠ける原因には、むし歯や歯ぎしり・食いしばり、外傷などさまざまなものがあります。
また、欠けた範囲によっては痛みがない場合もありますが、見た目だけでは歯の内部まで問題が及んでいるかどうか判断できないこともあります。
この記事では、歯が欠ける原因、痛くない場合の対応、歯が欠けたときの応急処置、放置するリスク、歯科医院での治療方法について、シナジー歯科の院長・歯科医師である片口卓が解説します。
監修・執筆者の紹介
シナジー歯科 院長 片口 卓

国立大学法人東京科学大学歯学部歯学科卒業。
日本歯科医師会、茨城県歯科医師会、つくば歯科医師会、日本歯周病学会、ジャパンオーラルヘルス学会、保田矯正塾などに所属し、幅広い分野で研鑽を続けています。
特に予防歯科に力を入れており、ジャパンオーラルヘルス学会の予防歯科認定医・歯科ドッグ認定医として、科学的根拠に基づいた口腔管理を提供しています。
また、シナジー歯科では、むし歯治療や詰め物・被せ物など、歯の状態に合わせた治療にも対応しています。
▶︎ 院長プロフィールはこちら
歯が欠けたらまずどうする?

歯が欠けた場合は、痛みがなくてもできるだけ早めに歯科医院で診てもらうことをおすすめします。
歯が欠ける原因は、単純に硬いものを噛んだからとは限りません。
むし歯によって歯が弱くなっていたり、歯ぎしりや食いしばりなどによって歯に強い力がかかっていたり、以前に治療した歯が欠けたりすることもあります。
また、転倒やスポーツ中の衝突など、外から強い力が加わることで歯が欠ける場合もあります。
そのため、「どのくらい欠けたか」だけでなく、なぜ歯が欠けたのか、歯の内部まで問題がないかを確認することが大切です。
歯が欠ける原因
歯が欠ける原因には、さまざまなものがあります。
むし歯

むし歯が進行すると、歯の内部が大きく失われ、歯がもろくなることがあります。
その状態で食事などによる力が加わると、歯の一部が欠けることがあります。
特に、奥歯の詰め物の周囲や歯と歯の間などは、むし歯が進行していても自分では気づきにくい場合があります。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりなどによって、歯に強い力が繰り返しかかることがあります。
長期間にわたって強い力がかかると、歯の表面がすり減ったり、歯にひびが入ったり、歯の一部が欠けたりすることがあります。
特に、すでに大きな詰め物が入っている歯や、むし歯などによって歯質が少なくなっている歯では、欠けるリスクに注意が必要です。
硬いものを噛んだ
硬い食べ物や氷などを噛んだときに、歯の一部が欠けることがあります。
ただし、健康な歯が通常の食事だけで簡単に欠けるとは限りません。
硬いものを噛んだことをきっかけに歯が欠けた場合でも、もともとむし歯やひびなどの問題がなかったか確認することが大切です。
転倒や衝突などの外傷
転倒、交通事故、スポーツ中の衝突などによって、歯に強い衝撃が加わると歯が欠けることがあります。
外傷によって歯が欠けた場合には、欠けた部分だけでなく、歯の根や歯を支える組織にも影響がないか確認する必要があります。
詰め物や被せ物の周囲から欠ける
過去に大きなむし歯の治療を受けた歯では、残っている歯質が少なくなっている場合があります。
そのような歯に強い力が加わると、歯そのものや詰め物・被せ物の周囲が欠けることがあります。
歯が欠けたけど痛くない場合は大丈夫?

痛みがないからといって、必ずしも問題がないとは限りません。
歯の表面の一部だけが欠けた場合など、欠けた直後に痛みを感じないケースもあります。
一方で、欠けた部分が大きい場合や、歯の内部にまで影響している場合には、あとから冷たいものや熱いものがしみたり、噛んだときに痛みが出たりすることがあります。
また、むし歯などが原因で歯が欠けた場合には、欠けたこと自体が問題の始まりではなく、すでに歯の内部でむし歯が進行している可能性もあります。
そのため、「痛くないから大丈夫」と自己判断せず、一度歯科医院で確認することをおすすめします。
歯が欠けたときの応急処置
すぐに歯科医院を受診できない場合でも、欠けた部分を悪化させないように過ごすことが大切です。
欠けた部分を舌や指で触らない
歯が欠けると、尖った部分やザラザラした部分が気になって、舌や指で触りたくなることがあります。
しかし、何度も触ると欠けた部分を刺激してしまうため、できるだけ触らないようにしましょう。
欠けた歯で硬いものを噛まない
欠けた歯には、できるだけ強い力をかけないようにしてください。
硬いものを避け、欠けた側とは反対側で噛むなど、歯への負担を減らすことをおすすめします。
欠けた歯のかけらがある場合は保管する
歯のかけらが見つかった場合には、捨てずに保管して歯科医院へ持参してください。
欠けた部分の状態によっては、歯科医師が治療方法を判断する際の参考になることがあります。
かけらの扱い方については状態によって異なるため、歯科医院へ確認すると安心です。
出血している場合は清潔なガーゼなどで圧迫する
外傷などによって歯ぐきから出血している場合には、清潔なガーゼなどを使って圧迫してください。
出血が止まらない場合や、強い痛み・腫れがある場合には、できるだけ早く歯科医院へ相談しましょう。
歯が欠けたときにやってはいけないこと
- 欠けた部分を指や舌で何度も触る
- 欠けた歯で硬いものを噛む
- 自分で欠けた部分を削る
- 市販の接着剤などで歯をくっつけようとする
- 痛みがないからと長期間放置する
歯が欠けた原因や欠け方によって必要な治療は異なります。
自分で修復しようとせず、歯科医院で状態を確認してもらいましょう。
歯が欠けたまま放置するとどうなる?

小さな欠けであっても、放置することで問題が大きくなる場合があります。
さらに歯が欠けることがある
歯が欠けた部分には、本来の歯の形とは異なる力がかかることがあります。
その状態で噛み続けることで、さらに歯が欠けたり、ひびが広がったりする可能性があります。
むし歯になることがある
歯が欠けることで、歯の内部にある象牙質が露出する場合があります。
また、欠けた部分の形によっては歯垢がたまりやすくなり、むし歯の原因になることがあります。
もともとむし歯が原因で欠けていた場合には、欠けたことをきっかけにむし歯の存在が見つかることもあります。
冷たいものなどがしみることがある
歯の表面が欠けて象牙質が露出すると、冷たいものや熱いものなどの刺激を感じやすくなることがあります。
歯の内部に炎症が起こることがある
欠け方によっては、歯の内部にある歯髄に近い部分まで損傷している場合があります。
その場合、あとから強い痛みが出たり、歯の神経の治療が必要になったりすることがあります。
そのため、歯が欠けた場合には、症状が軽いうちに歯科医院で確認することが大切です。
前歯が欠けた場合
前歯が欠けると、見た目が変わるため気になりやすいものです。
前歯の小さな欠けであれば、欠けた範囲や歯の状態によっては、詰め物用の材料を使って形を整える治療が行われることがあります。
一方で、大きく欠けている場合や、歯の内部まで損傷している場合には、別の治療が必要になることがあります。
見た目だけで治療方法を判断することはできないため、まず歯の状態を診査することが重要です。
奥歯が欠けた場合
奥歯は食事の際に強い力がかかるため、欠けたまま使用し続けると、さらに歯が破損することがあります。
特に、詰め物が入っている歯や大きなむし歯の治療を受けた歯では、歯の残っている量や強度を確認する必要があります。
欠けた範囲が小さい場合には詰め物などで修復できることがありますが、大きく破損している場合には被せ物などが必要になることもあります。
歯医者では欠けた歯をどのように治療する?

歯が欠けた場合の治療方法は、欠けた範囲や原因、歯の内部の状態によって異なります。
コンポジットレジンによる修復
歯の欠けた範囲が比較的小さく、状態が適している場合には、歯科用のコンポジットレジンを使って歯の形を修復することがあります。
歯の色に近い材料を使用して形を整えるため、前歯などの小さな欠けにも用いられる治療方法です。
詰め物による治療
欠けた範囲が大きい場合や、むし歯によって歯質が失われている場合には、詰め物によって歯の形や機能を修復することがあります。
歯の状態によって、保険診療の材料や自費診療の材料など、選択肢が異なります。
被せ物による治療
歯が大きく欠けている場合には、歯全体を覆うような被せ物によって修復することがあります。
どの治療方法が適しているかは、残っている歯の量やむし歯の有無、歯の内部の状態、噛み合わせなどを確認して判断します。
神経の治療が必要になる場合
歯の欠け方が大きく、歯の神経まで炎症が及んでいる場合には、歯の神経の治療が必要になることがあります。
その場合は、まず歯の内部の治療を行い、その後に詰め物や被せ物などで歯を修復します。
できるだけ歯を残すためにも、欠けた状態を長期間放置しないことが大切です。
シナジー歯科の歯が欠けた場合の治療

シナジー歯科では、歯が欠けた場合にも、まずなぜ歯が欠けたのか、どの程度歯が損傷しているのかを確認したうえで治療方法を検討します。
むし歯が原因の場合にはむし歯の治療を行い、歯の欠けた範囲や残っている歯質の状態に応じて、詰め物や被せ物などによる修復を行います。
シナジー歯科では、保険診療のコンポジットレジン修復に加えて、自費診療のジルコニアインレーやジルコニアクラウンなどにも対応しています。
治療方法は歯の状態によって異なるため、診査を行ったうえで、それぞれの選択肢について説明します。
「ジルコニアvsプラスチックvsレジン」比較ポイント表はこちら
歯が欠けたときはどのくらい早く歯医者に行く?

歯が欠けた場合は、できるだけ早めに歯科医院へ相談することをおすすめします。
特に、次のような症状がある場合は、早めの受診を検討してください。
- 強い痛みがある
- 冷たいものや温かいものが強くしみる
- 歯が大きく欠けた
- 歯がグラグラしている
- 歯の中が赤く見える
- 歯ぐきから出血している
- 顔をぶつけた後に歯が欠けた
- 歯ぐきが腫れている
- 噛むと痛い
特に外傷によって歯が欠けた場合には、歯そのものだけでなく、歯の根や周囲の組織に損傷がないか確認することが大切です。
歯が欠けたときの診療の流れ

シナジー歯科では、歯が欠けた場合、症状や状態に応じて診査を行い、治療方法を検討します。
1. カウンセリング
いつ、どのような状況で歯が欠けたのか、痛みやしみる症状があるかなどを確認します。
2. お口の中の診査
欠けた歯だけでなく、周囲の歯や歯ぐき、噛み合わせなども確認します。
3. 必要な検査
必要に応じてレントゲンなどの検査を行い、歯の内部や周囲の状態を確認します。
4. 治療方法の説明
検査結果をもとに、歯の状態や治療方法について説明します。
シナジー歯科では、無理に治療を進めるのではなく、患者さまの状態や希望を確認しながら治療計画を検討しています。
歯が欠けたときによくある質問
Q. 歯が少し欠けただけなら歯医者に行かなくても大丈夫ですか?
小さな欠けでも、一度歯科医院で確認してもらうことをおすすめします。欠けた原因がむし歯やひびなどの場合、見た目以上に問題が進んでいることがあります。
Q. 歯が欠けたけど痛くありません。放置しても大丈夫ですか?
痛みがなくても、問題がないとは限りません。欠けた範囲や原因によっては、あとから痛みやしみる症状が出ることもあります。歯の状態を確認するため、歯科医院へ相談しましょう。
Q. 前歯が少し欠けました。元の形に戻せますか?
欠けた範囲や歯の状態によっては、コンポジットレジンなどを使って形を修復できる場合があります。ただし、治療方法は歯の状態によって異なります。
Q. 歯が欠けたとき、自分で接着剤を使って直してもいいですか?
市販の接着剤などを使って自分で歯を修復することはおすすめできません。歯や歯ぐきに悪影響を与える可能性があるため、歯科医院で適切な処置を受けてください。
Q. 歯が欠けたとき、欠けた部分は捨ててもいいですか?
欠けた歯のかけらが見つかった場合は、捨てずに保管して歯科医院へ持参してください。治療方法を検討する際の参考になる場合があります。
Q. むし歯で歯が欠けることはありますか?
はい。むし歯が進行すると歯質が失われ、歯が弱くなって欠けることがあります。歯が欠けたことをきっかけに、むし歯が見つかることもあります。
Q. 歯ぎしりで歯が欠けることはありますか?
歯ぎしりや食いしばりなど、歯に強い力が繰り返しかかることで、歯のすり減りやひび、欠けにつながる場合があります。繰り返し歯が欠ける場合には、噛み合わせや歯ぎしりなどについても確認することが大切です。
Q. 歯が欠けた場合、どんな治療をしますか?
欠けた範囲や原因によって異なります。小さな欠けであればコンポジットレジンによる修復、大きな欠損では詰め物や被せ物による治療などが検討されます。神経まで影響している場合には、神経の治療が必要になることもあります。
まとめ

歯が欠けたときは、「少しだけだから」「痛くないから」とそのまま放置せず、できるだけ早めに歯科医院で状態を確認することが大切です。
歯が欠ける原因には、むし歯、歯ぎしり・食いしばり、硬いものを噛んだこと、外傷、詰め物や被せ物の周囲の破損などがあります。
また、欠けた範囲によっては痛みがない場合もありますが、見た目だけでは歯の内部まで問題がないか判断できないことがあります。
歯科医院では、歯の状態や欠けた原因を確認したうえで、コンポジットレジンによる修復、詰め物、被せ物、必要に応じた神経の治療など、状態に合わせた治療を行います。
シナジー歯科では、歯が欠けた場合にも、原因や歯の状態を確認したうえで、患者さまに合わせた治療方法をご提案しています。
「歯が少し欠けたけど痛くない」
「前歯が欠けて見た目が気になる」
「奥歯が欠けて噛みにくい」
「なぜ歯が欠けたのか知りたい」
このような場合は、一度つくばのシナジー歯科へご相談ください。
▶︎ 審美歯科についてはこちら
▶︎ 料金表はこちら


