むし歯治療|シナジー歯科|着色除去クリーニングが得意|つくば駅直結の歯医者

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むし歯治療

むし歯治療|シナジー歯科|着色除去クリーニングが得意|つくば駅直結の歯医者

①当院のむし歯(う蝕)治療の特長

①当院のむし歯(う蝕)治療の特長

当院のむし歯治療の目標は、「『削らない治療』で、むし歯を効果的にコントロールすること」です。むし歯の歴史を見てみると、狩猟採集時代にはむし歯はほとんど存在しませんでした。しかし、農業が始まると徐々に増え始め、特に産業革命後に「砂糖」が広まると大きな流行となりました。

産業革命の頃のむし歯の治療は主に「抜歯」が行われていましたが、約100年前、アメリカの歯科医G.V.Blackがむし歯を削って治す方法を提案し、「削る治療(修復治療)」が広まりました。そして現在、むし歯治療は新たな時代を迎えています。カリオロジー(むし歯学)の進展により、むし歯の病因論や治療の目的が変わり、「削らない治療」が新たな基盤となりました。

新世代のむし歯治療は「削る治療(修復治療)」を行わないわけではありません。「削らない治療」でコントロールできない場合には「削る治療」が必要です。しかしながら、歯は削ることで弱くなるため、最小限の切削量で最大限のコントロールが理想です。

当院では「削らない治療」を初期治療として位置づけ、患者さんと共にむし歯をコントロールし、機能的で痛みのない美しい歯を生涯にわたって維持することを目指しています。

②う蝕(むし歯)とは

う蝕は、多くの原因が重なることによって引き起こされる歯が溶ける病気です。歯の表面は常にプラークで覆われており、プラーク内の細菌が糖を代謝し、産出した酸によって歯の表面が溶け、う蝕ができます。

以前は、ミュータンス連鎖球菌がう蝕を引き起こすと考えられていましたが、ミュータンス連鎖球菌はお口の中の常在菌で、う蝕とミュータンス連鎖球菌との関係は絶対的なものではありません。う蝕が進行していないのにミュータンス連鎖球菌がいることもあれば、う蝕になっているところにミュータンス連鎖球菌がいないこともあります。

③う蝕が進行するプロセス

う蝕は歯の表面にプラークがついていることで引き起こされます。プラークとは、細菌が集まって形成されたコミュニティ(菌の塊)のことです。このコミュニティは、周囲からさまざまな影響を受けています。その影響の一つが「糖」です。

糖は細菌の成育に欠かせないものですが、過剰な糖は細菌にとって害となります。 過剰な糖が細菌たちのコミュニティに襲い掛かってきたとき、細菌たちは自分の身を守るために戦います。細菌は糖を食べることで過剰な糖を減らそうとするのです。そして、細菌が糖を消化して外に出したものが「酸」です。

細菌には、酸に弱い菌と酸に耐えられる菌がいます。細菌が酸を出すことによって、プラークは酸っぱい環境になります。このような環境になると酸に弱い菌は生き残れなくなり、プラークは、ミュータンス連鎖球菌やビフィズス菌、乳酸桿菌などの酸性環境で生き残れる細菌が多くいる、生態のバランスが崩れたコミュニティになります。

酸性の環境で生き残った細菌は、さらに酸を産生します。そして、その酸によって歯が溶けていきます。

これが、う蝕が進行していくプロセスです。

④歯が溶けるpH

歯は酸によって溶けますが、どのくらいのpHで溶けるのでしょうか。それは歯の部分ごとに異なります。

歯が溶けるpHを臨界pHといいますが、エナメル質の臨界pHは5.5、象牙質の臨界pHは6です。pHが1下がると歯は10倍溶けやすくなるので、エナメル質よりも象牙質のほうが酸に溶けやすいのです。

また、乳歯や萌出したての永久歯の臨界pHは6と言われています。子どものときは、むし歯になるリスクが高いので、注意しましょう。

⑤う蝕とう窩の違い

食べたり飲んだりすることで、歯の表面とプラークの境界では一日に何度もpHが変わります。臨界pHを下回れば、歯の表面からカルシウムなどのミネラルが溶けますが(脱灰)、臨界pHを上回れば、溶け出したミネラルが歯の表面に戻ります(再石灰化)。

う蝕は脱灰と再石灰化のバランスが崩れることで引き起こされます。歯の表面では、脱灰と再石灰化が絶えず行き来して起こっています。再石灰化の時間より、脱灰の時間のほうが多くなるとう蝕が進行してしまうのです。

一方、う窩はう蝕がかなり進行し、歯の形が壊れた状態のことをいいます。

う窩に詰め物や被せ物などの修復治療を行ったとしても、う蝕を治療したことにはなりません。原因を見つけ、う蝕のプロセスに対応しなければ、またどこか違う部分に穴が空くことでしょう。

う蝕に関わる因子へのアプローチ

当院は、「削らない治療」を基盤としたむし歯治療を行います。「削らない治療」の一つは、う蝕に関わる因子をコントロールするために、患者さん自身が生活習慣を改善することです。

う蝕は、多くの原因が重なり合って引き起こされる疾患ですので、う蝕の原因を特定することは難しいですが、当院では、ほとんどの患者さんのう蝕の原因をカバーできるシステムを採用しています。

このシステムは、患者さんが自分自身でコントロールできるう蝕の原因の中から5つのみの原因に絞ってアプローチしますので、シンプルで、患者さんがとるべき行動が大変わかりやすいのです。

⑥むし歯治療の進め方

1.医療面接

お口の中で気になることやご要望を教えてください。見た目が気になる、検診したい、歯ブラシの仕方を知りたい、痛みがある、歯科への不安がある、お口と全身疾患との関連性を知りたいなど、来院された理由はひとりひとり様々だと思います。
当院は、ひとりひとりの希望に寄り添いながら、診療を行います。

2.検査に基づいた診断

主訴にお応えするために必要な検査を行い、医療面接で得られた情報と照らし合わせながら総合的に分析し,診断をします。

診断とは、患者さんのさまざまな特徴(症状、徴候、そのほか客観的情報など)によって裏付けられた問題と、その特徴を引き起こす原因や、その特徴がなぜ問題に関連するのかという理由を明らかにすることをいいます。

3.計画の立案(長期目標、中期目標、短期目標、介入内容)

計画の立案では、まず、問題の解決のための患者さんの目標を設定します。目標は、「長期目標」、「中期目標」、「短期目標」に分けて設定します。

長期目標

「長期目標」は、診断によって明らかになった問題が解決または改善され、健康な状態になることです。

中期目標

患者さんの問題の根拠となっている特徴を解決したり改善したりする目標です。問題の根拠となっている特徴をすべて改善できれば、長期目標を達成できます。

短期目標

中期目標を達成するための目標です。
中期目標を達成するには、そこに至る過程をできるだけ小さいステップに分けて、ひとつひとつ段階的にクリアしていく、スモールステップの考え方が有効だと考えています。患者さんとコミュニケーションをとりながら、無理のないステップの設定を心がけています。

患者さんの目標を設定したら、介入内容の立案を行います。

介入内容

「介入内容」の立案では、「短期目標」を達成するために、歯科医師や歯科衛生士が、患者さんにどんなサポート(介入)ができるかについて考えます。介入内容は、問題の根拠になっている特徴の原因や今後問題を引き起こすかもしれない特徴(リスク)に対応したものとなります。

介入内容は、観察計画、指導計画、処置計画に分けて考えるのが一般的です。

観察計画(Observation Plan:OP)

患者さんの変化を経時的に観ていく計画です。
例:プラークの付着状況、う窩の有無、歯ブラシの習慣、歯面の粗造感など

指導(教育)計画(Education Plan:EP)

患者さんにお口の中のことをより知ってもらったり、セルフケアをより楽しんでもらったりするための計画です。
例:ブラッシング指導、食生活指導など

処置計画(Treatment Plan:TP)

患者さんに直接行う治療やケアの計画です。
例:クリーニング、フッ化物塗布など

当院は患者さんのサポーターです。患者さんが、ストレスを感じることなく健康を維持増進できるように、計画を進めていきます。

4.実施

計画を実施します。
計画した日と異なる日に実施する場合は、まず痛みの対応などの緊急処置が必要かどうかを確認します。そして、問題がなければ患者さんと計画内容を再確認し、実施していきます。

5.評価

実施後、「短期目標」が達成されたかを評価します。「短期目標」の達成状況を確認することで、次のステップに進めるかどうかを判断することができます。
「短期目標」の評価は次のような達成度に分けて判定します。

1全面的達成
立案した「短期目標」が達成されたときの評価です。短期目標を達成したことにより中期目標に近づいているか判断した上で、次のステップに進みます。
2部分的達成
目標を部分的に達成できた場合は、部分的達成となります。この場合は目標の修正を行います。
3未達成
目標を達成できなかった状況です。この場合、問題の原因が別にあったり、患者さんに適した計画でなかった可能性があります。再度分析し、計画を見直す必要があります。

むし歯は生活習慣病です。1から5の過程を継続的に行っていくことが健康を維持するための秘訣です。

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