子どもにフッ化物配合歯磨剤は使ってもいいの?適切な使い方をチェック!
乳歯や萌出したばかりの永久歯はむし歯になりやすいため、フッ化物(フッ素)を活用したむし歯のコントロールは非常に効果的です。しかし、子どもは体重が軽いので、フッ化物の摂取量が過剰になると「歯のフッ素症」のリスクがあることにも注意が必要です。
特に注意が必要なのは3歳まで
3歳までは体重が少なく、フッ化物の影響を受けやすいので注意しましょう。上顎前歯にフッ素症の白斑が出やすく、審美的な問題になりやすい時期です。
6歳からはフッ素をしっかり使いましょう
第一大臼歯(6歳臼歯)から第二大臼歯(12歳臼歯)が生えそろう15歳までは、むし歯のリスクが高い時期です。この時期はフッ化物の効果を最大限に活かしてむし歯を予防しましょう。
年齢別おすすめ使用量と濃度
年齢 |
濃度 |
使用量 |
備考 |
---|---|---|---|
歯が生えてから2歳まで |
1,000ppm |
約2mm(米粒くらい) |
就寝前を含めて1日2回 |
3~5歳 |
1,000ppm |
約5mm(グリーンピース大) |
保護者の見守りが必要 |
6歳~成人・高齢者 |
1,500ppm |
約2cm |
仕上げ磨きは8歳ごろまで推奨 |
📌 たとえ1,000ppmの濃度であっても、使い方を間違えるとフッ素症のリスクがあるため、「量」と「回数」にも注意が必要です。
その他のポイント
✔日本の市販歯磨剤は製造誤差を考慮して約50ppm低めに製造されているので、950ppmや1450ppmで売られていることが多いです。
✔歯みがき後は「軽く1回だけゆすぐ」ことでフッ化物を口腔内に残すことができます。
✔小さなお子さんは保護者の仕上げ磨きと見守りがむし歯予防のカギです😊
子どもの歯をむし歯から守る第一歩は、正しいフッ化物の使い方から✨
「削らない未来」のために、ご家庭でもぜひ意識してみてくださいね😊
【参考書籍】
伊藤直人 著「カリエスブック 5ステップで結果が出るう蝕と酸蝕を予防するカリオロジーに基づいた患者教育」医歯薬出版