歯磨きをしないとどうなる?
毎日歯を磨くのは当たり前の習慣ですが、もし磨かないと、歯の健康にどんな影響があるのでしょうか?今回は、実際の研究結果をもとに、歯を磨かないことで起こる変化を説明します。
🦷23日間歯を磨かなかった研究🦷
12人の歯科学生が23日間ブラッシングを中止し、そのうち6名は、1日に9回、50%の砂糖(スクロース)溶液で2分間洗口を続けました。そして 10日後、15日後、23日後に、大臼歯以外の歯の表面を詳しく観察したところ、次のような結果が得られました。
- 全員にむし歯の進行が見られた
- 特に、砂糖(スクロース)溶液を使った6名は、むし歯の進行がより早かった
この結果から、むし歯の進行にはバイオフィルム(プラーク、細菌の集まり)が直接的な原因であり、糖は間接的な原因としてむし歯を悪化させることがわかりました。
🦷むし歯予防のためにできること🦷
この研究から、歯を磨かないと細菌が増え、むし歯がどんどん進行してしまうことがわかります。さらに、砂糖を頻繁に摂ることでむし歯のリスクが上がることも明らかになりました。むし歯を防ぐために、以下のポイントを意識しましょう。
✔ 毎日のブラッシングを欠かさない
✔ フッ化物配合の歯磨剤を使う
✔ 砂糖の摂取を控えめにする
✔ 定期的に歯科検診を受ける
歯の健康は、日々の習慣で大きく左右されます。今一度、ブラッシングの習慣を見直してみませんか?気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
【References】
・伊藤直人 著「カリエスブック 5ステップで結果が出るう蝕と酸蝕を予防するカリオロジーに基づいた患者教育」医歯薬出版
・Von der Fehr FR, Loe H., Theilade E. (1970). Experimental caries in man. Caries Res 4:131-148.