🗣️ 発音・口唇閉鎖力のトレーニング
トレーニング名 | 回数の目安 | 頻度 | 備考 |
---|---|---|---|
あいうべ体操 | 各10回×1セット |
1日3回 |
朝・昼・夜の習慣に◎ |
くちびるパッチン | 10回 | 1日1~2回 | 音が鳴ると楽しく続けやすい |
【あいうべ体操】
あいうべ体操は、口唇・舌・頬の筋肉をバランスよく動かして、口呼吸を鼻呼吸に改善するためのシンプルなお口周りの体操です
こんな子におすすめ
• 口がぽかんと開いていることが多い
• 鼻呼吸が苦手で、風邪をひきやすい
• 発音が不明瞭(特に「ま」「ば」「ぱ」など)
• 食べこぼしや飲み込みが苦手
あいうべ体操のやり方(1セット)
・「あー」:口を大きく開けて1秒キープ
・「いー」:口角を横に広げて1秒キープ
・「うー」:唇をすぼめて前に突き出す
・「べー」:舌を下に伸ばして突き出す
👉 1日3回×10回ずつ。口唇・舌・表情筋を総合的に鍛えます。
👉 声を出しても出さなくてもOK。鏡を見ながら行うと効果的です。
【くちびるパッチン】
くちびるパッチンは、唇をしっかり閉じて「パッ!」と音を鳴らすことで、口唇閉鎖力と瞬発力を楽しく鍛えるトレーニングです。
こんな子におすすめ
• 食事中に口が開いてしまう
• 唇を閉じたまま飲み込むのが苦手
• 発音が不明瞭(特に「パ」「マ」「バ」など)
• 口呼吸が多く、風邪をひきやすい
くちびるパッチンのやり方
ステップ①:唇を軽く閉じる
• 力まずに、上下の唇をぴったり合わせる
ステップ②:唇を一気に開いて「パッ!」と音を鳴らす
• 唇の内圧を使って、空気を弾くように音を出す
• 音が鳴らない場合は、口の形や力加減を調整
ステップ③:繰り返す
• 5〜10回を1セットとして、リズムよく行う
🍽️ 咀嚼・嚥下のトレーニング
トレーニング名 | 回数の目安 | 頻度 | 備考 |
---|---|---|---|
ガムトレーニング | 左右各50回噛む | 週2〜3回 | キシリトールガム推奨 |
かじりとり練習 | 1回の食事で3〜5回 | 毎食時 | 野菜スティックなどで実践 |
ごっくん体操 | 5回程度 | 1日1回 | 唾液を意識して飲み込む |
【ガムトレーニング】
ガムトレーニングは、噛む・丸める・押しつける・飲み込むの一連の動作で、咀嚼力・舌筋・口唇閉鎖力を楽しく育てるトレーニングです。
こんな子におすすめ
• 口がぽかんと開いていることが多い
• 鼻呼吸が苦手で、風邪をひきやすい
• 発音が不明瞭(特に「ま」「ば」「ぱ」など)
• 食べこぼしや飲み込みが苦手
• 食事中にクチャクチャ音を立ててしまう
• 硬いものを噛むのが苦手
• 睡眠中に口が開いている/いびきをかく
ガムトレーニングの流れ(1回5〜10分)
ステップ①:口を閉じて左右で噛む
• ガムを口に入れたら、口をしっかり閉じて左右50回ずつ噛む
• 「くちゃくちゃ音」が出ないように鼻呼吸を意識
👉 まずは3〜5分間噛むことが目標
ステップ②:ガムを舌で丸める
• 柔らかくなったガムを舌で転がして丸くまとめる
👉 舌の可動域と協調性を育てる
ステップ③:スポットに押しつける
• 丸めたガムを舌で上顎(スポット)に押しつける
※スポットとは、上の前歯のすぐ後ろの歯茎のあたりのことをいいます。
👉 舌挙上力と正しい舌位の習得
ステップ④:唾液を飲み込む
• ガムを押しつけた状態で唾液をごっくん
👉 嚥下機能の強化。姿勢を正して行うと効果UP
【かじりとり練習】
かじりとり練習は、前歯で食べ物を噛みちぎる力と動作を育てることで、咀嚼・嚥下・口腔機能の土台を整えるトレーニングです。
こんな子におすすめ
・食べ物を丸のみしてしまう
・スプーンで小さくされたものしか食べられない
・前歯を使う習慣が少ない
・食感や硬さに敏感で偏食ぎみ
・ 口唇・舌・頬・顎の筋力が弱い
・口がぽかんと開いていることが多い
かじり取り練習のステップ
ステップ①:食材を目で見て認識する
👉 「これは食べられそう」「噛めそう」と思えることが第一歩
ステップ②:手でつかむ
👉 手づかみ食べとセットで行うと効果的
ステップ③:口に運び、前歯で噛みちぎる
👉 上下の前歯で「ガブッ」とかじる動作を促す
👉 噛みちぎれない場合は、手で引っぱってちぎるのもOK
🍽️ おすすめ食材(やわらかさ・形がポイント)
食材 | 形状 | 備考 |
---|---|---|
バナナ | 先端をそのまま | 柔らかくて初心者向け |
パンの耳 | スティック状 | 噛みちぎりやすく、口当たりも良い |
ゆでにんじん | スティック状 | やや硬めで咀嚼力UP |
りんご | 輪切り+芯抜き | 持ちやすく、噛みごたえあり |
とうもろこし | 3cm輪切り | 見た目も楽しく、かじりやすい |
【ごっくん体操】
ごっくん体操は、唾液を意識して飲み込むことで、嚥下筋を鍛え誤嚥やむせを予防するシンプルなトレーニングです。
こんな子におすすめ
•食事中によくむせる・咳き込むことがある
• 唾液を飲み込むのが苦手/口の中にためてしまう
• 食事に時間がかかる/飲み込みに不安がある
• 口呼吸が多く、口が乾きやすい
• 姿勢が崩れやすく、食事中に前かがみになる
ごっくん体操のやり方
• 唾液を意識して「ごっくん」と飲み込む練習
• 喉ぼとけに手を当てて、動きを確認
👉 5回 × 1セット/1日1回
👅 舌・口腔周囲筋のトレーニング
トレーニング名 | 回数の目安 | 頻度 | 備考 |
---|---|---|---|
スポット運動 | 10秒キープ × 5回 | 1日1〜2回 | 舌の正しい位置を覚えることで口呼吸予防にも◎ |
ベロの体操(左右・上下) | 各10回 | 1日1回 | 鏡を見ながら行うと効果的。舌の可動域UP |
タン音トレーニング | 10回 | 週2〜3回 | 舌を上顎に当てて「タン!」と音を鳴らす遊び感覚 |
【スポット運動】
スポット運動は、舌の先の正しい位置(スポット=上の前歯のすぐ後ろ)を習得することで、口腔機能の土台を整えるトレーニングです。
こんな子におすすめ
• 口がぽかんと開いていることが多い
• 口呼吸が習慣化している
• 歯並びが気になる(特に出っ歯・開咬)
• 滑舌が不明瞭(特に「さ」「た」「ら」など)
• 食事中に口が開いてしまう/飲み込みが苦手
• 姿勢が崩れやすく、猫背ぎみ
スポット運動のやり方
スポットとは、上の前歯のすぐ後ろの歯茎のあたりのことをいいます。
ステップ①:舌先でスポットを探す
鏡を見ながら「上の前歯のうしろ」を舌先で触ってみる
ステップ②:舌全体を上あごに押しつける
舌先だけでなく、舌の広い面を上あごにピタッと吸い付ける
そのまま5〜10秒キープ(慣れたら10秒)
【ベロの体操】
ベロの体操は、舌を前後・左右・上下に動かして、舌の筋力・可動域・協調性を楽しく育てる口腔トレーニングです。
こんな子におすすめ
• 発音が不明瞭(特に「さ」「た」「ら」「な」など)
• 食べ物をうまく口の中で動かせない/丸のみしてしまう
• 飲み込みが苦手/よくむせる
• 口がぽかんと開いていることが多い
• 鼻呼吸が苦手で、口呼吸が習慣化している
• 歯並びが気になる(特に開咬・出っ歯)
ベロの体操のやり方
①ベロ左右運動
・舌を口の外に出して、右 → 左 → 右 → 左と動かす
👉 各10回
🔸 舌の可動域とバランス感覚UP
②ベロ上下運動
・舌を上に伸ばす(鼻先を目指す) → 下に伸ばす(あごを目指す)
👉 各10回
🔸 舌挙上力・嚥下機能の強化
【タン音トレーニング】
タン音トレーニングは、舌を上顎に押しつけて「タン!」と音を鳴らすことで、舌の筋力・舌圧・正しい舌の位置を育てるシンプルで効果的なお口のトレーニングです。
こんな子におすすめ
• 口がぽかんと開いていることが多い
• 口呼吸が習慣化している/鼻呼吸が苦手
• 発音が不明瞭(特に「た」「な」「ら」など)
• 食べ物を丸のみしてしまう/飲み込みが苦手
• 歯並びが気になる(特に出っ歯・開咬)
• 姿勢が崩れやすく、猫背ぎみ
タン音トレーニングのやり方
ステップ①:スポットを確認
• 鏡を見ながら「上の前歯のすぐ後ろの膨らみ(切歯乳頭)」を舌先で触る
• 「ここがベロのスタート地点だよ」と教えると安心
ステップ②:舌を押しつける
• 舌全体を上顎にギューッと押しつける
• 舌先だけでなく、広い面を意識
ステップ③:「タン!」と音を鳴らす
• 舌を一気に離して「タン!」と音を鳴らす
• 音が鳴ると達成感があり、子どもも楽しく続けやすい
🎈 遊びながらできるトレーニング
遊び道具 | トレーニング内容 | 目的 |
---|---|---|
シャボン玉 | ストローで吹く | 唇の閉鎖力アップ |
風船 | 口で膨らませる | お口の筋力アップ |
口笛 | 音を鳴らす練習 | 唇・頬の協調性アップ |
ストロー吸い | 水を吸って飲む | 舌・口唇の筋力アップ |
100均の風車 | 息を吹いて回す | 呼気・口唇閉鎖力アップ |
📌 継続のコツ
1回の時間は5〜10分以内が理想(集中力が続く範囲で)
「できた!」を褒めることで習慣化しやすくなります
記録シートやスタンプカードでモチベーションUPもおすすめ