目次
Step2 フッ化物のまとめ
進行の抑制が目的
フッ化物はむし歯を“防ぐ”のではなく、“進行を遅らせる”働きがある(Step2-2)
口腔内にフッ素があることがカギ
エナメル質の脱灰部周辺に常にフッ化物が存在することで抑制効果が高まる(Step2-3)
フッ素の主な作用
①再石灰化の促進 ②脱灰の抑制 ③結晶構造の改善 ④細菌の代謝抑制(Step2-4)
フッ素があると臨界pHが下がる
フッ化物の存在下では臨界pHが約5.5→4.5に下がり、歯が酸に強くなる(Step2-5)
フッ素入りの歯磨き粉を使おう
むし歯予防効果における信頼性が高いのは、フッ素入りの歯磨き粉(Step2-6)
歯磨剤+洗口剤+バーニッシュの併用が効果的
むし歯のリスクが高い方にはフッ素製品を組み合わせて使用します。(Step2-7)
フッ素の濃度は患者さんに応じて選択
年齢・う蝕リスクに応じてフッ素の濃度を調整します(Step2-8)
歯磨きの後のすすぎ方にもコツがある
歯磨き後は“軽く吐き出す+少量の水で1回だけ”が推奨されます(Step2-10)
お子さんにはフッ素症リスクに配慮
保護者のみなさんが使用量・濃度・頻度を管理できるようになりましょう(step2-12)
📝 患者さん(6歳以上)に実践していただくこと
- 1,500ppmのフッ化物配合歯磨剤を使用
- 使用量の目安:2cm
- 歯磨き後は軽く吐き出す/うがいは少量の水で1回だけ
【参考文献】
伊藤直人 著「カリエスブック 5ステップで結果が出るう蝕と酸蝕を予防するカリオロジーに基づいた患者教育」医歯薬出版