糖の摂取頻度とフッ化物配合歯磨剤のむし歯抑制効果!
フッ化物(フッ素)は、糖の摂取による歯の脱灰と再石灰化のバランスを改善する働きを持っています。では、どの程度の糖の摂取頻度までなら、フッ化物配合歯磨剤によってむし歯予防が可能なのでしょうか?
興味深い研究結果をもとに解説します!
脱灰と再石灰化に関してはこちら
実験方法
✅ 対象:白斑病変から切り出したエナメル質片を被験者の口腔内に装着し、2日間プラークを成熟
✅ 5日間にわたり、12%スクロース溶液500mlを摂取する頻度を変えて実験
📌 摂取頻度:1日1回、3回、5回、7回、10回
✅ 1日2回の歯磨きを「1,450ppmのフッ化物配合歯磨剤」または「フッ化物無配合の歯磨剤」で実施
フッ化物の有無による結果の違い
✅ フッ化物無配合の歯磨剤を使用した場合
📌 1日3回以上糖を摂取すると、脱灰が再石灰化を上回る。
✅ フッ化物配合歯磨剤を使用した場合
📌 1日5回までなら、再石灰化が脱灰を上回る。
📌 しかし、7回以上になると脱灰の進行が再石灰化を上回り、むし歯のリスクが高まる。
研究結果から導き出されるむし歯のコントロールのポイント
💡「糖の摂取頻度は1日5回まで」
💡「1日2回、フッ化物配合歯磨剤で歯磨きする」
この習慣を継続することで、むし歯の進行を抑えることができます。
まとめ:フッ化物の効果を最大化するには?
✔ 糖の摂取は1日5回までに抑えましょう。
✔ 毎日フッ化物配合歯磨剤を使い、1日2回のブラッシングを習慣化しましょう。
フッ化物を活用しながら、むし歯のリスクを管理し、健康な歯を守りましょう😊✨
伊藤直人 著「カリエスブック 5ステップで結果が出るう蝕と酸蝕を予防するカリオロジーに基づいた患者教育」医歯薬出版