
矯正歯科
矯正歯科
当院の矯正治療の目標は、「患者さんの個性に合う咬み合わせと素敵な笑顔の獲得を目指すとともに、健やかな成長や呼吸機能を含めた全身の健康をサポートすること」です。
きれいな口元や素敵な笑顔は、その方が健康なことを示すのに大切なシグナルであり、他者に好印象を与えます。ひとは、健やかなお口のおかげで、たのしく食事ができたり、コミュニケーションをとったりすることができます。
現代では、日本人の成人のうち、半分以上の方が矯正治療が必要な歯並びをもっているといわれています。歯並びや口元のゆがみは、口腔機能の問題や社会的・心理的問題を引き起こす可能性があり、決して見過ごされるべきではありません。
矯正治療は、呼吸の改善を行うこともできます。子どもの健やかな成長には、呼吸と睡眠が重要です。鼻呼吸ができず、口呼吸のみの状態だと人間は良く眠ることができません。より良い睡眠には鼻呼吸ができることが基本です。
成長期の矯正治療では上顎骨の成長を促進させることができます。その結果、狭くなっていた鼻腔が広がり、呼吸の改善が期待できます。口呼吸から鼻呼吸に治ることは、子どもの健やかな成長を促します。将来の健康と病の予防のために、矯正治療は効果的です。
当院は、患者さんのお口の健康を総合的にサポートする歯科医院です。むし歯の治療と矯正治療を組み合わせて治療を行ったり、子どもの定期健診やむし歯予防と組み合わせて矯正治療を行ったりすることができます。矯正治療後も、当院で定期健診やクリーニングを受けることができます。
よりよい歯科医療を展開するためには、矯正治療は必要不可欠です。矯正治療により、一人でも多くの方の自尊心が高まり、社会が豊かになれば幸いです。
当院の矯正治療はテイラーメイド医療です。気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
テイラーメイド医療とは、オーダーメイド医療、個別化医療ともいい、患者さんの個人差を考慮し、一人ひとりに合った治療を行う医療のことをいいます。矯正治療を行う上でも、歯や顎の形・大きさは一人ひとり違いますので、個性正常咬合を目標に治療を進めるテイラーメイド医療の考え方は重要です。
正常咬合とは、見た目が美しく、カチッと咬んだときに上の歯と下の歯が緊密に咬み合いしっかり咀嚼することができる咬み合わせのことをいいます。
個性正常咬合は正常咬合の分類の一つで、矯正治療の治療目標とされています。
正常咬合は次のように分類されます。
ヒトの歯が最大の機能を発揮できるような理想的な咬み合わせのことです。
ある民族や集団に最も共通の特徴をもつ咬み合わせのことです。
矯正歯科治療の目標とする咬み合わせです。歯の大きさや形、健康状態、顎骨の形などは一人ひとり異なっていますが、その一人ひとりにとって正常範囲内にある、個人差を認めた咬み合わせのことです。
形態的に正常ではなかったとしても、咀嚼や発音などの機能に異常が認められない咬み合わせのことです。
年齢に応じた正常咬合のことです。
当院の矯正治療はテイラーメイド治療です。異常咬合の患者さんに、今まで以上に健康に生活してもらうため、当院は個性正常咬合の獲得を目標に矯正治療を行います。
正常咬合に対して、異常咬合とは美容上または機能上の問題をもつ咬み合わせのことをいいます。
咬合の異常は発育の過程で生じます。患者さんの歯が子どもの歯だけなのか、大人の歯だけなのか、生え変わりの時なのか、また上の歯と下の歯はどのように咬んでいるのかを正確に知ることは、咬み合わせの異常が作られた原因を知るためだけでなく、矯正治療に使う装置を正しく選択したり矯正治療後の状態を予測する上で重要です。
咬合の異常には、次のようなものが挙げられます。
歯の位置異常とは、理想的な歯並びの位置から個々の歯が逸脱し、隣り合う歯どうしが適切に接触できていない状態をいいます。
歯の位置異常には、歯の位置そのものがずれていたり(転位)、位置のずれはありませんが歯の長軸周りに回転していたり(捻転)、長軸に対して傾斜していたり(傾斜)、草むらのように歯が乱立していたり(叢生)、歯と歯の間に隙間が空いていたり(空隙歯列)するなどの、問題となるさまざまな特徴が含まれます。
歯列弓とは、歯並びを上から見たときのアーチのことです。正常な歯列弓の形は放物線状、U字型、双曲線状などの言葉で表されます。
歯列弓の異常としては、前歯が前方に傾斜することでV字型にみえるV字型歯列弓が上顎でみられることが多いです。
上顎前突
上顎歯列に対して、下顎歯列が相対的に後ろに位置している状態をいいます。
下顎前突
上顎歯列に対して、下顎歯列が相対的に前に位置している状態をいいます。
上下顎前突
上・下の歯列がともに顔面に対して前方位にある状態をいいます。
開咬
上顎歯列を下顎歯列と咬み合わせたときに、上下の歯が接触しない部分がある状態のことをいいます。
過蓋咬合
上顎歯列を下顎歯列と咬み合わせて正面から観たときに、下の前歯を上の前歯が覆いすぎている状態のことをいいます。
交叉咬合とは、片顎の1本あるいは複数の歯が通常よりも頬側や舌側に位置していたり下顎の形態的な異常があったりすることが原因で、反対側の顎の歯と正常に咬み合わない状態をいいます。 交叉咬合には、反対咬合が含まれます。
反対咬合
上下の歯を咬み合わせたときに、下顎の前歯4本に対して、上顎の前歯4本がすべて後ろに位置している状態のことをいいます。
さまざまなタイプの咬合異常がありますが、本質的に咬み合わせの問題は成長に伴って引き起こされます。咬合異常の多くは、成長期の矯正治療の対象となります。
成長期の矯正治療は二期治療と呼ばれ、早期治療と青年期治療の二つのフェーズで構成されます。
6~7歳半ごろから開始する矯正治療です。すべての歯が生え変わる前に治療を終える治療です。大人になった時に患者さんが健やかな咬み合わせを手に入れられるように、あるいは青年期治療がスムーズにできるように、患者さんの成長発育力を生かして、お顔の骨格の健やかな成長を促し、子どもの歯から大人の歯への生え変わりをより良いものにする治療です。
子どもの歯から大人の歯に生え変わった後の、12歳以後の青年期前期に行う治療のことをいいます。大人の歯をしっかり咬み合わせるための治療です。
成長期の患者さんを治療する上で考慮しなければいけないことは、咬合異常の問題は、大人になるにつれて変化(増悪)するということです。
当院では、患者さんの成長・発育のパターンやタイミングが正常の範囲内かどうかを時間軸上で評価し、それぞれの時点で必要かつ最適な治療は何かを常に問い続けることを大切にしています。
矯正治療を行う上で「抜歯を行うか否か」は、1世紀以上前から合理性と道義性という根本的に異なる視点から、永く議論されてきました。
抜歯を行う目的は、理論的に2つあります。一つは、見た目の改善を確実にするためであり、もう一つは、咬合異常の改善をスムーズにすることで、しっかり咀嚼できる咬み合わせをつくるためです。大人になると、顎骨の著しい成長は期待できません。決まっている顎のスペースに歯を無理に並べると、前歯がさらに前に出て見た目を損ねたり、歯が不安定になったりします。歯を長期的に安定させるためには、抜歯が必要な場合があります。
しかしながら、道義性の面から考えると、健康な歯を抜くということへの抵抗は人類にとって普遍的な感情でしょう。自然に対して変化を加えることには、礼をもって臨まなければいけません。
当院は、患者さんの健康の維持・回復をサポートします。抜歯を行う場合と行わない場合に予期される結果を患者さんと共有し、患者さんの自己決定権を尊重しながら、個性正常咬合の獲得を目標に矯正治療を行います。
成人の矯正治療では、骨格の問題があるかどうかを診査することが重要です。
歯の位置異常に限られている場合には、歯並びの改善を行います。
骨格にどのように問題があるかを把握し、その内容を歯の位置異常の問題と併せて評価した上で、歯並びの改善のみ行うのか(カムフラージュ治療)、それとも外科手術を併用した治療を行うのかを決定します。
成人の方で骨格に問題がある場合、当院は患者さんの個性に合わせたカムフラージュ治療を行っております。
気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。